アルテアエンジニアリングの東京オフィスは中央区京橋の京橋エドグランにあります。今回は、その京橋エドグラン(地上32階建)の斜向かいのビルに2GHz帯の電波を発する基地局を敷設した場合の電波伝搬シミュレーションを行ってみました。
使用ソフトウェアは都市の電波環境シミュレーションに適した電波伝搬シミュレーションソフトウェアAltair WinPropです。ArcView ShapefileやOpen Street Mapに加えSTLなどのCADにも対応しており、3D地図を読み込むことができます。早速ですが、下の図が解析結果です。
2GHz電波伝搬シミュレーション結果(俯瞰図)
3次元地図 © OpenStreetMap contributors
2GHz帯電波伝搬シミュレーション結果(平面図)
3次元地図 © OpenStreetMap contributors
※この基地局は架空のものであり、実際の電波伝搬環境を解析したものではありません。
2GHz帯の電波伝搬の特性から、中央通りの見渡しのきく場所において電波が強いのはもっともですが、基地局から見渡しのきかない場所にも、反射や、回折などで非常に強い電波が到達していることが分かります。
上の例では架空の場所に基地局を置きましたが、WinPropを使えば基地局の最適な場所を検討できます。シミュレーションソフトを用いない場合、電波の強さを各地点で計測し、基地局敷設の想定場所を移動させるたびに計測をやり直す必要があります。WinPropで3D地図を読み込み高速に解析することで、計測のコストを減らし、基地局の敷設に理想的な場所を効率よく見つけることが可能になります。

