*この投稿はAltair ProductDesignのWilson Golfの事例を、要約し翻訳しています。
ゴルフ業界で革新を起こすべく、Wilson社はデザインコンペのためのテレビ番組を立案しました。Driver vs. Driverという名で知られるようになったこの番組は、Wilson社が次に製作するドライバーのデザインをコンペ形式で選ぶというものです。
Wilson社はAltairと強い関係を築いています。同社は過去にAltair ProductDesignと協力した複数のプロジェクトを成功させ、HyperWorksおよびsolidThinkingのソフトウェアの幅広いシミュレーションと設計技術を評価しています。Wilson Labsの指導の下で制作されるテレビ番組Driver vs. Driverの技術協力に、Altairのエンジニアとインダストリアルデザイナーチームが選ばれました。

出場者との協力
このプロジェクトのキックオフとして詳しい企画を共有するため、Altair ProductDesignのインダストリアルデザイナーチームと数値流体力学(CFD)専門のチームがシカゴのWilson社を訪問しました。Driver vs. Driver出場チームのデザイン実現を手伝うため、Altairが世界中の設計者を召集し、彼らが、スケッチやアイディアを高速に3Dモデル化できる設計ツールsolidThinking Evolve(現Altair Inspire Studio)を用いて、出場者の初期デザインを形にしました。限られた開発時間の中、何度も構造上、またデザイン上の変更を行い、その変更がクラブヘッドの体積、重量、重心、慣性モーメントなどへ与える影響を理解するには、Evolveが重要な役割を果たします。また、Evolveに統合されたレンダリング機能は、実際の見え方を確認するだけでなく、リアルタイムレンダリングでモデルを編集でき、最適なデザインを考察することに役立ちました。設計したクラブヘッドを3Dプリンティング(またはラピッドプロトタイプ)で製作して手にとって確認する場合も、Evolveで作成したモデルが使われました
solidThinking Evolveを用いたゴルフクラブのバーチャルデザイン
空気力学のシミュレーション
次に、初期設計の空力性能の解析を行います。ゴルフクラブの設計においては、たとえとても小さな変更でも、クラブヘッドとボールの接触、プレーヤーがかける力、コントロール性などにより、空気力学的性能に大きな影響を与えます。これらの影響をシミュレーションによって理解し設計プロセスの初期段階のうちに問題を見つけだしておくことで、大きな問題を未然に防ぎ、その分、他の改良点により多くの時間をかけ、最終製品のクオリティを上げることができます。
空気力学的性能解析に特化したCFD ツールAltair HyperWorks のVirtual Wind Tunnel(VWT)もまた、Driver vs. Driver におけるゴルフクラブの開発で大きな役割を果たしました。設計したクラブヘッドが周りの空気とどう作用するか、
「Altairのエキスパートたちがもたらした専門知識とテクノロジーは、Driver vs. Driverの出場者にとって非常に貴重なものでした。Altairが本番組に参画したことで、仮想試験、可視化、デザイン決定が容易になり、クラブの素晴らしい空力性能とデザインを引き出すことができました」
Doug Thiel
Global Marketing Director, Wilson Golf
Virtual Wind Tunnelを使った空気力学性能の向上
カテゴリー: 事例