私は積層材関係のシミュレーションソフトに関してはエキスパートですが、実は設計自体の経験はありません。なので、耐荷重、耐モーメント荷重は○○で設計することと言われても、何層くらい必要なのか、どのような配向角の順番で積めば良いのか、まったくピンときません。
積層材の積層数、配向角、順番を教えてくれるAPA製品「LAP」
Altairパートナーアライアンス(APA)の製品の中に、積層数、配向角の順番を提案してくれるLAP(Anaglyph社提供)というツールがあるので試してみたところ、なかなか面白く、これは皆さまの役に立ちそうだと思いましたので、ご紹介します。
積層材解析ツールLAPの作業の流れ
まず、プライの特性を入力します。単繊維のプライをイメージしました。
次に、耐面内荷重と、耐面外荷重(曲げ荷重)を決めます。
次に、ひずみ、たわみ、応力の基準値に関する設定をしました。
自動設計を始める前に、プライの厚さを0.34mmとします。
最後に、自動設計ツールを使います。利用するプライ、考慮する荷重、利用する配向角、配向角毎の最小プライ枚数を選択します。
すると、良い結果が出てきました。この段階ではまだ並び順までは考慮されていないようで、プライ毎の層数だけ知ることができます。どの結果も合計22層ですが、これは対称な積層の提案となっているので、実際は44層です。45度と-45度の層数が同じだと気持ちが良いので、4番を選んでみました。
すると、並び順のオプションを選択する画面になります。ここはデフォルトのままとしました。上下の配向角の変化が90度以内、同じ配向を64層続けてよい、ということなので今回の例では、実質なんの制約もないことになります。
すると、下のように100個の設計案が提示されました。この中から好きなものを選択して保存しておけます。これがそのまま実際の部品形状、実際の負荷に対して最適な設計とまでは思いませんが、設計の最初の叩き台、という意味で有意義ではないでしょうか?
もちろん保存した積層設計をAltair OptiStruct向けの入力フォーマットで出力もできます。
LAPのメリット
- 私のような素人でも積層設計に取り掛かれる
- 設計の叩き台作成に最適
- 設計した積層材をOptiStructで解析できる
Altair製品の年間ライセンス契約をされている方はAltairパートナーアライアンスをご利用いただけます。ぜひLAPをお試しください!
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